フルートの右手と左手の持ち方を正しく身につける

❕本ページはPRが含まれております

フルートの右手と左手の持ち方について迷っている方に向けて、基礎から実践までを体系的に解説します。右手は親指で支え、人差し指から薬指は指の腹でキーに触れること、左手は人差し指の付け根で楽器を支えつつ手首を適度に曲げて自然にキーへ届かせることが要点です。

姿勢や脱力、三点支持、指のカーブの作り方、親指キーの扱い方まで、初心者がつまずきやすいポイントを具体的に整理します。フルート持ち方右手左手の理解が深まるよう、練習方法も段階的に紹介します。

この記事でわかること

フルートの右手と左手の持ち方の基本と姿勢

頭部管、肩、骨盤が一直線に乗るように立ち、胸と背中を広く保ちます。肩はすくめず、両肘は体側から軽く離し、上腕と前腕が無理なく作る角度をキープします。

楽器は床とほぼ水平に構え、顎の当たりは優しく固定します。視線は譜面の高さを基準にし、首を前に突き出さないようにします。こうした姿勢が、手の余計な緊張を避け、指先の独立した動きを引き出します。

右手の親指は胴部管の右側、右の人差し指と中指の間より少し下で当てます。腹ではなく側面を使い、指先を立てずに軽く押し当てる感覚が合います。

親指が下がり過ぎると手首が折れて動きが鈍り、上がり過ぎると力みが生じます。親指は支点であり、上から人差し指・中指・薬指が自由に上下できる位置関係を探ることが肝心です。

人差し指・中指・薬指は、指の腹全体でキーに触れます。第一関節をわずかに曲げ、爪先で突かないことがポイントです。

キーの中心に指腹が乗ると、音孔の密閉が安定し、連続した運指でも雑音が出にくくなります。小指は足部管のキーに軽く添え、必要なときだけ素早く動かします。常に「押し込む」より「触れて閉じる」感覚を意識します。

最初は楽器をしっかり支えず、空中で指を開閉して指腹の当たりを確認します。次に、左手の人差し指の付け根と顎のみで支え、右手の各指を浮かせたり下ろしたりして独立性を高めます。

テンポを上げる前に、均一な深さと静かな打鍵音で運指できるかを確認します。練習後は前腕を軽く振って脱力をリセットすると、こわばりをため込まずに済みます。

右手首は反らせず、前腕と一直線に近い角度を保ちます。人差し指を伸ばし過ぎると手首がねじれ、薬指や小指が届きにくくなります。

上腕は肩から自然に落とし、肘の高さは楽器の水平と釣り合う位置で固定します。この骨格的な整列ができると、指が上下するだけでキーが素直に閉じ、音の立ち上がりがそろい、耐久性のあるフォームになります。

三点支持は、顎、左手の人差し指の付け根、右手の親指を主な支点としてバランスをとる考え方です。どこか一箇所に荷重を集中させず、微小に揺らぎながら均衡を保ちます。

右親指で楽器を持ち上げ過ぎたり、左親指でつり上げる癖は、指の自由度を奪います。三点を意識すると、両手の指が常に軽く、スムーズなタンギングや大きなダイナミクスでも安定します。

部位	主な役割	置き方の要点	ありがちな失敗
右親指	支点とバランス調整	側面で当てて高さを一定に	腹で押し込み手首が折れる
右の各指	密閉と素早い運指	指腹で中心を捉える	爪先で突いて雑音が出る
左人差し指付け根	下からの支え	本体に密着して荷重を受ける	隙間ができてぐらつく
左親指	親指キー操作	押さえ過ぎず面で触れる	支えに使い過ぎて力む